第3回登記塾(売買登記)

 第3回目は売買による所有権移転登記申請について、記述していきたいと思います。

 まず、登記申請に必要な書類を準備します。必要な書類は、

①権利証(登記済証又は登記識別情報)

②登記原因証明情報

③売主の方の印鑑証明書

④買主の方の住民票の写し

⑤登記申請をする土地の評価証明書

⑥その他

 

 ①の権利証(登記済証又は登記識別情報)についてですが、売主の方がその土地の権利を取得したときのものです。権利証は平成17年以降順次従来の登記済証から、登記識別情報へ変わっています。但し、移行された時期は各法務局によって異なります。登記済証は申請書の最後に法務局の登記済という印版が押印されたもので、登記識別情報は法務局から発行された暗証番号に目隠しシールがはられたA4サイズの紙になっています。

 ですから、おおよそ平成17年より前に売主の方が権利を取得しているのであれば登記済証で、おおよそ平成17年よりあとに権利を取得しているのであれば、登記識別情報となります。

 登記済証を添付する場合は、そのまま申請書と一緒に法務局に提出します。登記識別情報であれば、目隠しシールを剥がしてコピーをして、そのコピーを提出するのが好ましいです。

 もし、売主の方が権利証をなくしてしまったという場合は、事前通知制度、公証人による本人確認の認証などの制度がありますが、権利証を紛失してしまったという場合は、司法書士に相談されることをお勧めします。

 次に②の登記原因証明情報についてです。

登記原因証明情報とは、登記の原因となる事実又は法律行為及びこれに基づき権利の変動が生じたことを証明する情報です。したがって、売買による場合は、ア売買契約(年月日売買)及びイこれに基づき物件が移転したこと(年月日所有権移転)までが登記原因証明情報の内容となります。上記ア及びイの内容が含まれていれば、売買契約書を登記原因証明情報とすることができますが、できれば、登記申請用に登記原因証明情報を作成するのが良いでしょう。書式例は下記のとおりです。

           

          登記原因証明情報

 

1.登記申請情報の要項

 (1)登記の目的  所有権移転

 (2)登記の原因  年月日売買

 (3)当 事 者  

    権利者   ○○県○○市○○町○○番地

               法 務 花 子 

    義務者   △△県△△市△△町△△番地

               司 法 太 郎

 (4)不動産の表示 後記のとおり

 

2.登記の原因となる事実又は法律行為

 (1)売買契約

    司法太郎は、法務花子に対し、年月日本件不動産を売った。

 (2)所有権移転時期の特約

    (1)の売買契約には、本件不動産の所有権は売買代金の支

    払いが完了したときに法務花子に移転する旨の所有権移転時 

    期に関する特約が付されている。

 (3)代金の支払

    法務花子は、司法太郎に対し、年月日売買代金全額を支払

   い、司法太郎はこれを受領した。

 (4)所有権の移転

    よって、本件不動産の所有権は、同日司法太郎から、法務花   

   子に移転した。

 

 年月日 ○○法務局△△支局(出張所)御中

 

 上記の登記原因のとおり相違ありません。

 

  (売主)

      △△県△△市△△町△△番地

           司 法 太 郎    ㊞

 

  (買主)

      ○○県○○市○○町○○番地

           法 務 花 子    ㊞

 

  不動産の表示

    所   在 ○○市○○町

    地   番 ○○番○

    地   目 宅地

    地   積 250.15㎡

 

 

 基本的な書式例は上記のとおりですが、売買契約の内容等により、登記原因証明情報の内容は変わってきますので、疑問点は司法書士にご相談下さい。

 

 第3回は以上です。続きは、第4回になります。

 

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