抵当権抹消登記

 抵当権の抹消登記について。

住宅ローンなどにより、土地と建物に抵当権が設定されている場合に、返済が終わりますと、金融機関から抵当権抹消のための書類一式が送られてくることがあります。こういった場合を想定して記述していきます。

 

 まず確認すべきことは、抵当権抹消登記に必要な添付書類は何かということです。最低限必要な書類は、

登記原因証明情報(解除証書など)

抵当権の権利証(抵当権設定契約書に登記済の印版が押されているもの又は、登記識別情報という目隠しシールが貼られているもの)

金融機関の代表者事項証明書

金融機関からの委任状 

 となります。

 金融機関から送られてきた書類の中に上記書類があることを確認しましょう。上記書類について、さらに詳しく述べます。

の登記原因証明情報について

 ほとんどの場合は解除証書と書かれている書類になるかと思いますが、弁済証書であったり、放棄証書であったりすることもあります。また、抵当権設定契約証書に「平成○年○月○日解除しました」ないし「平成○年○月○日弁済」といった旨が書かれている場合があります。そういった場合は、この抵当権設定契約証書が登記原因証明情報となります。

 

抵当権の権利証について

 抵当権の権利証は抵当権設定契約証書に朱色で登記済の印版が押されているものか、登記識別情報というA4サイズの目隠しシールが貼られている用紙のどちらかとなります。おおむね平成18年ごろより前に抵当権が設定されている場合は、前者の抵当権設定契約書に登記済の印版が押されたものとなり、平成18年頃以降は後者の登記識別情報となります。

①の登記原因証明情報で述べた、抵当権設定契約書に「解除しました」ないし「弁済」された旨が書かれている場合で、登記識別情報ではない場合は、抵当権設定契約証書が登記原因証明情報と抵当権の権利証とを兼ねることになります。

金融機関の代表者事項証明書について

 抵当権の抹消登記を申請する場合、義務者は金融機関等となります。金融機関は法人ですので、登記の申請人となる場合、法人の代表者を証する書面が必要となります。その為、代表者事項証明書という、金融機関の代表者が記載されている書面が必要となります。但し、登記申請しようとする管轄法務局内にその金融機関の本店がある場合は、添付を省略することができる場合がありますが、法務局によって取り扱いが異なりますので、添付を省略したい場合は、申請する法務局に問い合わせるのが一番です。

金融機関の委任状 

 同封されている、金融機関からの抵当権抹消についての委任状に申請人の住所、氏名を記載します。その他空白になっている部分もありますので、必要事項を記入し添付します。

 

 基本的な添付書類の記述は以上になります。

  

 次に、登記申請までの手順ですが、

上記金融機関から送られてきた書類を確認します。

抵当権抹消登記申請をする前提として、抹消登記を申請する物件の直近の登記事項証明書(登記簿謄本)を法務局にて取得されることをお勧めします。申請をする前提として権利関係等を確認しておいたほうが良いです。

登記申請書の作成

申請書と添付書類を整えて、管轄の法務局に登記の申請をします。

登記完了後、登記完了証が発行されますので、法務局に取りに行きます。

 

 登記申請の手順はおおむね上記のようになります。

 

 次に登記申請書のひな型です。

 

             登記申請書

 

登記の目的  抵当権抹消

 

登記の原因  平成○○年○月○日解除(弁済など) 

 

抹消すべき登記  昭和○年○月○日受付第○○○号

 

権 利 者  ○県○市○町○番地

         法 務 太 郎  

        

義 務 者  東京都○区○町一丁目1番地

         ○○銀行

         代表取締役 司 法 次 郎

添付書類

     登記原因証明情報   登記済証(登記識別情報)

     代理権限証書

 

平成○年○月○日申請 ○○法務局○○支局

 

申請人兼義務者代理人        ○県○市○町○番地

                         法 務 太 郎   ㊞

                       連絡先00-00-0000 

 

登録免許税  金○,○○○円

 

不動産の表示

    所在  ○○…

    地番  ○番○

    地目  宅地

    地積  ○○○.○○㎡

 

 基本的な登記申請書は上記となります。

 登録免許税は、不動産1個につき、1,000円となりますので、土地と建物1個ずつであれば、2,000円となります。抹消する物件が20個を超える場合は、2万円が上限となります。

 

 基本的な抵当権抹消登記手続につきましては、以上となります。場合によっては、添付書類が変わってきたり、手続が複雑になったりする場合もあります。そういった場合は、司法書士に依頼されることをお勧めします。

 また、抹消登記をせず、そのままにしておくと、後々手続が複雑になったり、余計な費用がかかったり、金融機関の代表者が変わってしまったりと面倒なことになってしましますので、抹消登記ができる状態となったら、すぐに抹消登記申請をされることをお勧めします。

 

 抵当権の抹消登記手続の説明については以上となります。